2010年 08月 21日
夏の夕焼け |
軽井沢から静岡市清水まで、ほとんど下道を通って往復八時間。清水は38度の灼熱地獄。せっかくここまで来たのだから、海と富士山を撮って帰ろうなどと三保の松原近くの海岸へ行ったのだが、あまりの暑さに写欲は蒸発した。
帰りのドライブはかなりきつかった。しかし、山梨県の増穂あたりでゲリラ豪雨に遭遇。雨は10分程度でやみ、その後、気温は急降下。窓を開ければ冷たい風が流れ込み、エアコンなしのドライブでかなり気力を回復した。
佐久市に近づくにつれて道が混み始める。再び窓を閉めてエアコンを入れる。忍耐、忍耐、忍耐。しかし、忍耐にも限度がある。国道を逸れ、田圃が並ぶ農道に突入した。その先には元は貯水池だったものを、東京電力が佐久市民の憩いの場とした公園がある。
近隣に大きな湖のない軽井沢周辺では最高の夕焼けポイントだ。
気温は28度だったが車を降りると夕方の冷えた空気が頬を撫でていく。まだまだ暑いが、秋は少しずつ、確実に近づいてきている。
スポーツドリンクを飲んで、失った水分と塩分を補給する。三脚を立て、カメラをセットして待つ。公園内を散歩していたふたり連れのおばあさんがたが「あら、鳥を撮ってるの?」と声をかけてくる。
「いえ、夕焼けを撮ろうと思ってるんです」と答える。
すると、おばあさんたちの顔がぱっと輝く。「ここは夕焼けが本当に素敵なのよねえ」
雲がどんどん分厚くなっていく。もしかすると夕焼けは拝めないかもしれない。半分諦めかけたとき、雲が割れ、空が茜色に染まっていった。長いドライブを走りきったことへのご褒美だ。
テストシュートを含めて5回シャッターを切り、撮影を切り上げた。
さあ、ワルテル、ソーラ、父ちゃんもうすぐ家に着くぞ。盛大に出迎えてくれよ。そうすりゃ、この疲れも癒される。
軽井沢に辿り着いたのは午後7時半。喜んで突進してくるワルテルとソーラに押されて床の上に倒れ、そのまま寝てしまった。
画像をクリックすると大きくなります。
by walterb
| 2010-08-21 08:46
| 写真