2010年 06月 24日
なんちゃって母さん |
「ソーラ、やっぱりお腹のなかにいないはずの赤ちゃんいるのか?」
父さんがそう言うの。
「庭で放してやっても走るのちょこっとだけだしなあ。お腹の赤ちゃん守ってるのか?」
んとね、頭の奥で声がするの、父さん。赤ちゃん守りなさい。うんと食べて栄養つけなさい。無茶な運動はやめなさい。いっぱいいっぱい声がするの。
わたし、その声に従わないとならないの。
「それは本能の声ってやつだな。でも、ソーラ、ソーラのお腹の中に赤ちゃん、本当はいないんだぞ」
だけど、声が言うの。赤ちゃん守りなさいって。だから守るの。
「うーん。また二ヶ月近く、ソーラはなんちゃって母さんになっちゃうんだな。困ったなあ。ソーラ、ただでさえ太りやすいのに、想像妊娠してる間は極端に運動量落ちるしなあ。やっぱりご飯減らすしかないか」
だめなのだめなの! たくさんたくさん食べなさいって声がするの! お腹の中の赤ちゃんのために栄養が必要なの。だから、美味しいご飯、いっぱいいっぱい食べさせてなのっ!!!
「なんちゃって母さんになったソーラはご飯減らされて、父ちゃんはソーラがソーラでなくなってちょっと寂しくて、超幸せそうなのはワルテルだけだなあ」
父さん、溜息もらしてワルテルを見るの。
ワルテル、わたしにべったりくっついて、へこへこする隙をうかがってるの。父さんの言うとおり、ワルテルだけ、とっても幸せそうなのー。
無理な運動しちゃいけないって声が聞こえて、わたしはそれを守ってるけど、父さんに「ソーラ」って呼ばれたら、ついつい走っちゃうの。
お腹の赤ちゃんにはいけないことだから、父さん、あんまりわたしを走らせないでなの。
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←減量が早く終わるよう、ぽちりお願いするのー。
by walterb
| 2010-06-24 09:46
| 日常