2008年 03月 20日
甘えん坊と兄ちゃんと |
今のぼくは甘えん坊なんだって。父ちゃんがいっつもそう言うんだ。
なにかあるとすぐ父ちゃんのところに行って、撫でてって催促したり、身体ぐいぐい押しつけたり、父ちゃんの膝に顎乗っけて眠ったり。
ソーラがいる時と全然態度が違う!
父ちゃんそう言うんだよ。顔はにやけてるけど。
もうすぐソーラ帰ってくるぞ。そしたらどうするんだ、ワルテル? 甘えん坊のままでいるのか? 前みたいに兄ちゃんの顔に戻るのか?
そんなの、わかんないよ。ソーラがいないとさ、ぼくは父ちゃんの子分でいるだけでいいでしょ? でも、ソーラがいると、ぼくの方が偉いからさ、責任ってやつが生じるんだ。犬の世界ってそういうふうにできてるんだからさ。
ソーラがいたら、ぼく偉いんだぞ、おまえより強いんだぞってことを態度で示さなきゃならないけど、ほんとは父ちゃんにもっと甘えたいんだ。でも、甘えてばかりいたら、ソーラに馬鹿にされるから頑張ってるんだよ。父ちゃんもそこんとこ認めてよ。
ソーラが寝てる時とか、ソーラが見てない時にたくさん可愛がってやってるじゃないか。
そうじゃないんだよ。今みたいにいっつもいっつも撫で撫でしてもらいたいんだよ!
でもさ、ソーラが来たら、ぼく、どうしても兄ちゃんになっちゃうから、今のうち。ね、今のうちだけ甘えてもいいでしょ?
父ちゃんに甘えて、父ちゃんと散歩行って、父ちゃんと一緒に寝て。
甘えん坊でもいいよね。ソーラが帰ってくるまでだからさ。
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by walterb
| 2008-03-20 09:20
| 日常