2008年 11月 07日
本物と偽物の話 |
2週間ぐらい前だったかな、父ちゃん、ある場所である人たちに出会ったんだ。
ひとりはね、超美味しい野菜を作って、軽井沢の有名レストランに卸してる人。ここだけの話ね、自家菜園の野菜使ってますって言いながら、実はこの人の農場の野菜使ってるレストランもあるぐらいなんだよ。
もうひとりは、3年前から東御市でワイン作りをはじめた人。父ちゃん、その人が作ったシャルドネの白ワイン飲んで感激しちゃったんだ。
ワイン作りの人も、農場の人も「正しいものを作りたい」っていう思いで一杯なんだけど、お金はないんだ(爆)。
でも、とっても気持ちのいい人たちだからって、父ちゃん、農場と葡萄畑を見に行くことにしたんだよ。
だけど、ソーラも言ってたけど、昨日は超変な天気。
朝は気温氷点下で、この写真でわかるとおり、芝に霜が降りるほど寒かったんだ。だから、父ちゃん、インナーやらなにやらたくさん着込んで出かけたんだよ。でも、途中からぐんぐん気温が上がって、まるで夏みたいにんっちゃった。
おかげでぼくたちもはぁはぁが止まらなくなっちゃったよ。
それはともかく、朝10時に家を出発して、まず農場に行ったんだ。そこでね、父ちゃんと母ちゃん、畑に植わってるハーブやほうれん草、その場でちぎって食べたんだ。
「甘い~、おいちい~」
って、父ちゃん、馬鹿みたいな声出したよ。正しい方法でちゃんと丹精こめて育ててあげれば、野菜は自分の力だけで甘くなるんだって、美味しくなるんだって。
農薬なんか一切使ってないから、水洗いしなくても、そのまま口に入れて平気なんだ。
「もう、他の野菜食べられない」って母ちゃんも嘆いてたよ。
本物を知るってことは、ちょっと辛いことでもあるんだよね。この世は偽物がはびこってるからさ。
「ワルテル、これから毎朝の散歩コースにこの農場を入れよう。毎朝、勝手に野菜もらって帰ることにしよう」
って、父ちゃん、野菜のあまりの美味しさに錯乱してわけのわからないこと口走ったぐらいなんだ。
次は東御市に移動して、ワイン畑の見学。元々はリンゴ畑だったり雑木林だったりしたところを、自分たちの力だけで開墾して、葡萄を植えてるんだ。東御市は寒暖の差が激しくて、軽井沢とは違って夏でも乾燥してるから葡萄作りには最適なんだって。
もう、収穫は終わってたけど、取り残した葡萄がいくつかあって、みんなでそれを食べたよ。凄く甘くて瑞々しくて素朴で、素敵な葡萄だったらしいんだ。ぼくたちは食べさせてもらえなかったけどね、ふん!!
ワイン作りの人は、まだ自分の醸造所もてないから、ヴィラデストって言う有名なところのワイナリーでワイン作らせてもらってるんだけどね、
「自前のワイナリーできたら、ゲストハウスも造ってね。もちろん、犬OKのね。毎年、夏の間、そこをおれの仕事場にするから」
葡萄畑からの景色に感激して、父ちゃん、またわけのわからないこと口走ってたよ。
その後ね、このふたりにいろんなアドバイスしてる農業コンサルタントの
人と合流して、いろいろ面白い(危ない)話をたくさん訊いたんだ。みんなが安全だとかいいものだと思いこんでるものの大半はやばいって話。中国のこと非難できないって話。この国では嘘が堂々とまかり通るんだって話。食品偽装なんて可愛い嘘だって話。
父ちゃんも母ちゃんも、「もう、そんな話聞いたら食べられるものなくなっちゃうじゃないかー」って頭抱えてたんだ。
気がついたら、外はすっかり暗くて、夜の7時半過ぎてて、ぼくたち腹ぺこで、父ちゃん、みんなにお暇して慌てて家に帰ったんだ。
楽しかったけど、暑くてお腹ぺこぺこで大変な一日だったよ。
父ちゃん、〆切り地獄のせいで身体ぼろぼろで、急遽、明日から温泉につかって疲れ取るために、草津のお友達のところに泊まりがけで行くことに決めたんだ。
だから、明日と明後日の更新はおやすみです。
また、月曜日にね!!
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by walterb
| 2008-11-07 14:27
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