父ちゃん、昨日、何回窓の外に目をやったかな?
そのたびに「おお、降ってきた」とか「ああ、やんじゃった」とか「うっしゃー、また降ってきたー」とか、やかましいったらありゃしないんだよね。
で、夕方ドッグランに行った時は、積雪3センチって感じで、父ちゃん、なんだかつまらなさそうだったんだけどさ、夜の散歩の時だよ。夜空からパーフェクトな粉雪が舞い落ちて来たんだ。。
「雪だ、雪。こないだのしけた雪とは違ってまっさらな粉雪だ。雪ったら雪だ!!」
父ちゃん、子供みたいにはしゃいんでさ、カメラにストロボつけて庭に飛び出したんだ。
「そんな大声出したら近所迷惑でしょ」
って母ちゃんがたしなめたんだけど、
「近所になんかだれもいないよ」
って言って、父ちゃん、叫びまくり。まあ確かに、この時期はクリスマスじゃなかったら、近所にはだぁれもいないんだけどね。

夜の雪遊びが終わったら、「さあ、ワルテル、今夜は早く寝るぞ」だって。遠足前日の子供かよって言うの。ぼく、さすがに呆れてものも言えなかったよ。
で、今日の朝。父ちゃん、なんと5時半に起きたよ。外はまだ真っ暗だよ。なに考えてるんだろう?
「さぶ~」って言いながらブラインドの隙間から外見て「なんだよ、10センチしか積もってねえじゃん」ってがっかりして、それでもそそくさと出かける支度してさ、ぼくと父ちゃん、まだ真っ暗なうちに車で出かけたんだ。
気温はマイナス8度。風が強くて寒くて、でも、父ちゃん、そんなことおかまいなし。
「ワルテル、行っけ~!!!」
って一声叫んだら、ものすごい集中力で写真撮りだしたんだ。父ちゃんがそうなったら、ぼくも負けちゃいられないよ。パトロールしつつモデル業もこなして、ついでにはしゃいで。うん、ほんとに粉雪、パウダースノウ。冬はこれでなくっちゃね!
東の空がだんだん明るくなって、雲がオレンジっていうより黄色く輝きだしたよ。雪も朝焼けを浴びて淡い紫色。日の出が来て、太陽が昇ったら、今度は黄色と青が入り交じった色で輝くんだ。
春だって夏だって秋だって、これだけ劇的な色の変化を目の当たりにすることはできないんだよ。雪のある季節じゃなきゃね。
だから、父ちゃん、遠足の前の子供みたいに早寝して早起きするんだ。お日様が昇る前に撮影ポイントにいなきゃならないんだからさ。






せっかく降り積もった雪だけど、ぼくたち、明日からしばらく軽井沢を離れて東京滞在なんだよね。この寒波が去ったら、また温かい日が来るんだって。多分、今年のクリスマスは雪抜きだろうって父ちゃんが言うんだ。あともう20センチ積もってくれてたら根雪になってたのにな~。

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